職人的な要素が大きな鍵師は、鍵屋などの企業に就職して働くケースよりも、独立・開業して働く人が多いという特色があります。

独立開業する人が多い鍵師

鍵師の業務は一般的に、顧客から電話やメールなどで開錠等の依頼を受けて、現場に赴いて作業をするスタイルとなります。
現場では個人で行う作業がほとんどですし、費用の掛かる店舗を持たなくても営業できるため、比較的開業のハードルが低い職業です。
鍵師としての専門的な知識や技術に加え、顧客の信頼を得ることが必要であることは当然です。

事前に準備しておくこと

独立・開業に当たり、必要となるのは、開業資金と当面の運転資金です。
例え開業したとしても、最初から安定して収益を上げることが出来るわけではありません。
個人で運営している鍵屋は、直接個人消費者を相手にし、その依頼内容は、「カギの紛失や破損」といったカギに関するトラブルです。

そういったトラブルはたびたび発生するものではありませんので、固定客が付きにくい、リピーターを望みにくい側面を有します。
個人営業の鍵師が安定して収入を上げるには、自分の営業活動で新しい顧客を開拓しなければいけないのです。
そのため、開業時に準備しておく開業資金は、作業道具一式と出張用の自動車などの初期投資に加え、広告宣伝費なども考慮する必要があります。

激化する鍵屋業界の競争

ホームセンターなどの商業施設内や駅構内などで、合いカギの作製や修理を行う店舗を見かけることがあります。
これらの店舗は広範囲で展開するケースが一般的ですが、近年、独立して鍵師を業とする人が増加し、鍵屋は飽和状態にあると言われます。
たしかに鍵師は実力さえあれば、店舗がなくても車で駆けつけて、実力だけで稼ぐことが可能な仕事です。

しかし、どんなに知識や技術があっても顧客がいなければ収入は生まれません。
実際に独立・開業してもすぐに廃業せざるを得なくなる人も決して少なくはないのです。
鍵師として開業し成功するには、実力を磨くことに加え、営業力も重要であることを軽んじてはいけません。

様々な個人営業の鍵屋の形態

店舗の規模は開業資金によって様々で2~3坪の店舗でも好立地であれば驚く程の売上も期待できます。
店番・電話番を兼ねた、合いカギを複製できる程度の能力のスタッフが1名でもいれば出張施工もスムーズにできます。
反対に店舗を持たず自宅の一室を事務所にして、電話帳広告やインターネット広告などで防犯施工・防犯下請作業の出張施工のみを請負う形態もあります。

この場合、開業資金や運転資金が低額で済み、思いのほか収益があがったケースも少なくありません。
そのほか、建設業・内装業など他の事業の副業・兼業ビジネスにして売上増や事業拡大などの相乗効果を狙ったり、知人などに口コミやSNSなどで宣伝し、経費をかけずに週末アルバイト、週末のみの起業で大きな副収入を得るケースもあります。